Cクラスの内装は、ラグジュアリーだとよく言われます。
華やかで光沢のある素材、マットシルバーのメッキ加飾、あらゆるところに仕込まれたアンビエントライト、そして大型のディスプレイ——。

メタルウィーブのトリムでは、インテリア全体が硬質で無機質な印象になっています。高級車ではウッドトリムが使われがちだったり、特に近年のクルマではファブリックのトリムが流行していたりしますが、その中にあってこのような素材選びは、やや珍しいと言っていいでしょう。
さて、そんな硬質で無機質な印象に一役買っているのが、各所に使われたメッキ加飾です。
各部品の縁取りに細くメッキがあしらわれていると、高級感が段違いになりますよね。
Cクラスのインテリアはそれがとても贅沢に、ふんだんにあしらわれています。
ただこのメッキ加飾部分、言葉通りシルバーのメッキです。パッと見はアルミのように見えますが、素材そのものは樹脂。
昔のメルセデスでは、「金属のように見える箇所には本当に金属を使う」というルールがあったようですが、今はさすがにその限りではありません。
見た目はアルミに近くても、本物の金属とはやはり触れた時の感触が違います。
しかしそんな中にあって、一箇所、本物の金属——それもステンレス——が使われている箇所があります。
それが、ブルメスターのスピーカーグリル。

このスピーカーグリルは、かなり精巧なつくりです。
細かい穴が中心から外側へ放射状に広がっていく幾何学的なパターンは、非常に繊細で技巧的。ドイツの匠の技、でしょうか。
実際に触れてみると、他の箇所と比べて明らかに、ひんやりと冷たい指ざわり。
本物のステンレスなんだなと、指先で分かります。
指の腹で感じる、削りのエッジ感もまた、ステンレス素材であることを主張してきます。
内装のメッキ加飾も十分に高級感があるのですが、やはり本物の金属には本物ならではの質感があります。
目に入ると、つい触れたくなります。
ドアの内張りなどと比べると、パッと見であまり目立つ箇所ではありませんが、そこにこれだけ手を掛けている。このあたり、プレミアムブランドらしいところかもしれません。
このスピーカーグリルを間近で見るたびに、工芸品に近いものを感じます。Cクラスのインテリアの中で、僕が最もクラフトマンシップを感じる、妙に好きなポイントです。

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