Cクラスのシートを見ていきましょう。
僕のCクラスはAMGレザーエクスクルーシブパッケージが入っているので本革シートとなっています。
オプション選択次第でシートの材質が違う場合はありますが、形状は同じです。
僕のCクラスは内装色がパワーレッド/ブラックということで、鮮烈な赤色が目立ちますが、今回は形状のほう中心に言及していきます。
まず、シート全体のデザインですが、シンプルに見える一方で、意匠が利いています。
背中で折り返すような独特のデザインは、黒一色の内装色よりも、パワーレッドやシエナブラウンとのツートンカラーの方がよりお洒落に見える気がします。
座面は公式サイトの画像で見るよりも、高級感がしっかりあります。
レザーの高級感はかなり感じます。ステッチのデザインこそシンプルですが、決して安価ではありません。
そのシンプルなステッチも、シートベンチレーションのためのパンチングが施されているからでしょうか、画像で見るよりも実物は気になりにくく、好印象です。
座ってみると、背もたれのサイドサポートはそれなりに高さがあって、スポーティーな雰囲気です。身体が左右に揺さぶられる動きに対して、しっかりとサポートしてくれます。
一方で、座面のサイドの張り出しはそれほど高くないのも特徴です。

前車マツダ アテンザではもっとここの張り出しは高く、お尻がすっぽりと収まるような感覚がありました。一方で、その高い張り出しを跨いで乗り降りする際、どうしても踏んでしまうので、何年も使用していると革に皺が寄ってしまうデメリットもありました。
Cクラスのシートは、お尻の横の張り出しはそれほど大きくありませんが、だからといって着座姿勢が不安定になる感じはしていませんし、乗り降りはしやすく感じます。
よりスポーティーなアテンザと、実用性とのバランスを取ったCクラスといった対比になるでしょうか。
ステアリングと正対すると、まずはセダンらしくお尻が結構低い位置にあることに気づきます。床が近く、足を前にやや投げ出すようにして座ります。SUVとは違う、セダン特有の低い着座姿勢は「座る」というより「身を委ねる」と言いたくなるものです。
そのような姿勢で運転していても、お尻の位置がズレていかないのも、オーナーになると実感できます。
余談ですが、マツダが現行型のMAZDA 3を出した時に、シートにもこだわったと言い、その特徴として「人間の自然な歩行姿勢に近い、骨盤が立った状態で座れるシート」であると開発者が話していました。
そういう視点で見てみると、Cクラスのシートもまた、骨盤が立った状態で自然と座ることができ、それを運転中も維持できるシートになっているように思えます。
きっとどちらも、人間工学に基づいて開発した結果なのでしょう。
総じて、Cクラスのレザーシートは、画像で見るより実物の印象がよく、座ってみるとさらに印象がよく、運転してみるとさらにさらに印象がよくなるという、まさに身を委ねるに相応しい、実力派のシートと言えます。
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