愛車であるメルセデス・ベンツ Cクラス (W206) C220dの納車は2025年4月5日でした。
これを書いている今が2026年3月6日なので、ちょうど11ヶ月経過したことになります……が、キリが悪いので、ここでは“ほぼ”1年ということで扱おうと思います。
現時点の走行距離は、15,151km。
何やら意味ありげな数字ですが、完全に偶然です。まあこちらも約15,000kmということにします。
1年・15,000kmも経過したのかと思うと意外に早いです。
まだまだ前の車から乗り換えたばかりという気がします。
一方で、もうすっかりシートもステアリングも身体に馴染んでいて、手足のように操作して運転できるようになっているのも事実。
今回は1年・15,000km時点での所感を書こうと思います。
メルセデスを所有するということ

メルセデス・ベンツは、高級車の代表と言って差し支えないでしょう。
これまで自分が乗っていたマツダ アテンザもとてもいい車でしたし、上質感は素晴らしかったですが、それでもやはり大衆メーカーのプレミアムラインという位置付け。高級ではないが上質、という感じでした。
対してメルセデスはド直球の高級車です。
しかもCクラスは、メルセデスのラインナップの中でもFFのコンパクトモデルとは一線を画す、FRモデル。本格メルセデスと言っていいでしょう。
初めてのメルセデスでしたが、所有してみて、やはり満足感や誇らしさがあります。
スリーポインテッドスターがオーナー心をくすぐってきます。
そんな心理的な満足感は余裕につながり、運転にも滲み出るので、安全運転につながるような気もします。
ドアを開ける、非日常が待っている

僕のC220dはフルオプションなので本革シートで、内装色は「パワーレッド/ブラック」です。
このパワーレッドという赤がまた、鮮烈に赤い。目が覚めるような色です。

そして、こちらも目が覚めるような、煌びやかなアンビエントライト。

メタルウィーブという金属織りのようなトリムは車内随所のメッキパーツとあいまって、硬質な雰囲気を作っています。

ダッシュボードは革張り。人工皮革ですが厚みがあり、しっかりステッチも入っていて、プラスチックやソフトパッドとは比べ物にならない高い質感です。
直感的に「キラキラした良いものに囲まれている」と思う運転席です。
ウェルカムサウンドが迎えてくれる中でシートに身体を沈めてドアを閉めれば、もう、さっきまでの雑然とした日常とは隔絶された、高級で上質なメルセデスの世界に入り込んでいます。
今のドイツ御三家の中では、メルセデスが一番「世界観づくり」が優れていると感じます。実務的なものを感じさせない、華美な表現が効いています。
パワーレッド/ブラックの内装色も相待って、特別な車に乗っているんだ、という感覚を非常に強く受けます。
内装デザイン自体も手が混んでいます。
近年の大型タッチパネルを搭載したクルマでは、それを中央にドンと置くので絶壁になり、その左右に水平にダッシュボードを広げて、センターコンソールとは垂直に交わって……と、デザインが画一的になりがちです。ブランドが違うのに似たような見た目・レイアウトになっているクルマがたくさんあります。

対してCクラスはまず、中央の大型モニターがセンターコンソールから立ち上がるように配置されていて、前後方向の強い印象をもたらしています。さらにダッシュボードはそこから翼を広げるように左右に展開しています。僕はこの内装デザインがとても好きです。上位モデルであるEクラスのデザインよりも好みです。
ディーゼル + ISGが生み出す余裕のドライブ

僕のC220dは400Nmを誇るディーゼルエンジンに、200Nm越えのISGが備わるモデル。力強さはピカイチです。街乗り、郊外、ワインディング、高速道路など、どこに行ってもパワー不足を感じたことがまるでありません。
ディーゼルエンジンは非常に滑らかに回ります。
ガソリンエンジンのモデルはさらに滑らかで低速域でのISGとの連携や高速域での伸び感は素晴らしいですが、僕の使い方ではやはり巡航に強いディーゼルを選んで正解だったと感じています。
僕はクルマの運転における喜びは2種類あると思っています。
使い切る喜びと、余裕を持つ喜びです。
マツダ ロードスターのような軽量スポーツカーは前者で、ラグジュアリーカーに求められるのは後者です。C220dはここをしっかり押さえています。
どこに連れて行っても、どんな走り方をしても、一切破綻せずに軽々とこなす頼もしい相棒。それがC220dです。
このクルマのステアリングを握って、どんな旅を楽しもう、どんな人生を楽しもう……そんな思考が生まれます。
船のように路面のうねりを越える乗り心地

Cクラスは後輪駆動なだけあってガッチリとした良いサスペンションを採用しています。
W205と比べると硬くなったそうですが、それでも絶対的には非常にコンフォートな部類だと思います。がさつな振動や不整路面のショックは全然身体に伝わってきませんし、段差や凸凹の一つ一つを丁寧に乗り越えていきます。
節度感のある適度な揺れ、適度なロールやピッチを感じます。
揺れをとにかく抑え込むだけが乗り心地の良さではない、と言っているようです。人間が快適と感じる乗り心地について知り尽くしているメルセデスならではの味付けなのかもしれません。
前後重量バランスがいいからこその挙動だと思います。個人的には、船のような乗り心地、と感じています。前輪の荷重が非常に強いFF車ではこの乗り心地は出せないでしょう。
1年・15,000kmで経験した故障やトラブル
ウインカーレバーが片方だけ固かったり、ルームミラーが下がってきたりと、使用感が悪かったのでディーラーに指摘したところ、初期不良として交換対応してくれて改善したことがありました。おそらく組み付けの問題だったのではと思っています。
その辺りを重視する人は、やはりレクサスの方がいいんでしょうね。
それからもう一点、一度だけですが、エンジンが掛からなくなったことがありました。
車両の電源は入るので、一度完全に切ってから再度オンにしたところエンジンがかかり、不便にはつながりませんでした。ただ、これも後日ディーラーに指摘したところ、48Vバッテリーの問題らしく、交換対応してくれました。
いずれの場合もディーラーの対応はスムーズでスピーディでしたし、結果的に走行不能になるなど致命的なトラブルは経験していません。
「輸入車は壊れやすい」と言いますが、上記のようなことを踏まえて「まあ確かに」とも思う反面、「このくらいなら全然いいな、国産車もトヨタ以外じゃ似たようなものだし」とも思います。
W206 Cクラスが与えてくれるもの

前車であるマツダ アテンザは、僕がクルマやドライブが好きになるきっかけをくれた、思い出深いクルマでした。
一方でメルセデス・ベンツ Cクラスは、クルマのある人生を強く意識させてくれるクルマです。このクルマで次はどんな旅をしよう、どんな新しい経験をしに行こう、どんな素晴らしい景色を見に行こうといったことを考えさせてくれます。オーナーを立ててくれるというか、オーナーがCクラスを通じて自分の生活や人生を愉しむことをサポートしてくれる、そんなクルマです。
15,000kmを共にした今、このクルマは単なる移動の道具ではなく、僕の日常に心地よい刺激と余裕をくれる欠かせないパートナーとなりました。
1年を経てすっかり馴染んだこの相棒と共に、これからも「クルマのある人生」を存分に謳歌していきたいと思います。

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