多くのクルマでは、ステアリングをニュートラル位置から左右に切っていくと、片側につき約1.5回転ほど回ると思います。
(一部の軽自動車などでは2回転ほどのこともありますね)
W206型Cクラスのステアリングは、実はニュートラル位置から左右にそれぞれ1回転しか回りません。つまりロックtoロックで2回転です。
これは市販乗用車としてはかなり少ない部類に入ります。
左右にたった1回転で、最小回転半径5.0mを旋回させるのですから、ステアリングフィールはとてもクイックです。
しかし、メルセデスはそこを見事に調律してきます。
僕自身、Cクラスに乗り換えた当初から、運転中に「思ったよりも曲がりすぎてしまう」といったことは一切なく、初めから自然な感覚で操作できました。
クイックな応答性と自然なハンドリングを高いレベルで両立しているという印象です。まさにスポーティさと上質さのバランスを大切にするW206らしい仕上がりです。
また、メルセデスのステアリングはもともと軽めですが、FR(後輪駆動)レイアウトもあってさらに、非常に軽い力で操作することができることもポイントです。一言で言って、扱いやすいです。
思えば以前のクルマでは、最大までステアリングを切るような場面で、思わず「よいしょっ」という声が出てしまうことがありましたが、Cクラスに乗り換えてからそのようなことがなくなりました。
ただでさえ操作量が少ないうえに軽い力で操作できるので、長時間の運転でも疲れにくいです。
とはいえ駐車場など、ごく低速での細かな調整では、少し慣れが必要です。
実際、初めのうちは「思ったよりも曲がりすぎてしまう」ことがありました。
これはステアリングのクイックさだけでなく、リアアクスルステアリング(後輪操舵)の影響が大きいと思われます。
後輪も操舵することで小回り性能が大きく向上する一方で、予想以上に内側に曲がり込む動きが出るため、最初はやや戸惑うかもしれません。
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