これまでの記事でも書いているとおり、僕はマツダのアテンザセダンからメルセデスのCクラスに乗り換えました。
同じくらいのボディサイズのセダンとはいえ、さすがに価格が全然違う車同士ですし、メルセデスがプレミアムブランドであるのに対してマツダはあくまで大衆メーカーです。さらには駆動方式も違う2台ということもあり、Cクラスの……あるいはメルセデスの良さには関心しきりなのですが、一方でマツダにはマツダの良さがありました。
今回はマツダとメルセデスを比べて、ここはマツダの方が良かったな・優れてるなと思うポイントを、僕の実感レベルで3つお伝えします。
ブレーキの感触はマツダが一枚上手
まず大きなところからご紹介しましょう。ズバリ、マツダはブレーキが良いです。
マツダのブレーキは弱く踏めば弱く制動がかかり、強く踏み込めば踏み込んだ分だけ強く制動がかかるような制御となっています。
これは、ドライバーの直感的な操作感覚とブレーキによる減速感が一致するようになっているということです。思った通りの減速感を得ることができるので、たとえば「交差点手前からこのくらいの距離をかけて、このくらいの速度に落としながら、停止線に合わせて止まろう」といったコントロールが自然とできます。
ちょっと踏んだだけでイメージ以上にぐいっとブレーキがかかってしまって困惑するようなことはありません。
(メルセデスがそうという意味ではありません。むしろこれはホンダ車のことを言っています)
これはアテンザに限らず、マツダ車はどれも共通の味付けです。妻はMAZDA 2に乗っているので僕も運転することがあるのですが、MAZDA 2に初めて乗ったとき、 最初に感心したのもブレーキでした。むしろ小さく軽快に走るMAZDA 2のような車の方が、このブレーキの良さは体感しやすいかもしれません。
ではメルセデスはどうかというと、別にコントロール性がそんなに悪いというわけではないのですが、マツダがとても優れている分、比べてしまうとどうにも……と言った感じ。特に踏みはじめのところは、スポンジを踏んでいるかのような少し頼りない感じがします。回生ブレーキとの協調の都合もあるのかもしれません。
ただ、マツダと同様に踏んだ分だけ効くような設計思想になっていることは伝わってきます。
マツダのブレーキを基準として10点とすると、メルセデスのブレーキは個人的には8点といったところでしょうか。
ナビ中の音量制御はマツダの方が気が利いている
次は比較的小さなポイントをご紹介します。
ナビの案内音声を再生する際、聞き取りやすいようにオーディオの音量が一時的に下がる機能があります。
この機能について、メルセデスの挙動は、オーディオの音量をゼロにするようです。案内音声が終わるとまた音が流れます。同時に流れるのはどちらかだけという仕様になっているわけですね。
聞いている曲は途切れて、案内音声が終わったらまた始まる、という感じです。ちょっとぶつ切れ感があります。ちなみにこれはスズキ車と同じ仕様です。
設定からこの挙動は変更できるのですが、オンかオフかの二択になっていて、オフにすると今度はオーディオの音量がそのままに重ねて案内音声を流すので、聞き取りにくいんです。
一方でマツダはというと、オーディオの音量を適度に下げて、途切れないようにしてくれます。音量が半分くらいになるイメージです。案内音声の聞き取りやすさと、聞いている曲を楽しむ気持ちを両立できます。気が利いていると思いませんか。
航続可能距離の表示はマツダがより正確
マツダもメルセデスも、メーターパネルの燃料計のところに数字で後続可能距離の表示があります。これが、マツダの方がより正確な表示になっています。
もちろん運転の仕方やドライブルートによって多少のブレはあるものですが、そのブレがメルセデスの方が大きいんですね。メルセデスの後続可能距離表示は増えたり減ったり、思ったより減らなかったり、かと思えば急に減ったりと、あまり安定しません。
マツダの方が実際に走った距離と表示の減り方との関係に納得感があり、戸惑うことがありませんでした。
違いを楽しもう
今回はメルセデスとマツダを比べて、マツダって優秀だったなあと思う箇所をピックアップして紹介しました。
マツダのこだわりが反映されている部分だったり、日本車らしい細やかな部分での良さがありましたね。
なにもメルセデスが悪いというわけではないので、こういう違いも「クルマ好きとしての教養」だと思って、各メーカーの違いを楽しみたいですね。
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